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【言語聴覚士(ST)って何?】What is ST?

「言語聴覚士」という言葉をご存知でしょうか?きっと、一般の人には聞きなれない言葉だと思います。 ここではあまり知られていない「言語聴覚士」という仕事についてご紹介していきます。

言語聴覚療法の対象は?

【コミュニケーション】人と人が存在し、そこに生まれるコミュニケーション。 ことばがうまく出てこない。 発音できない。声がでない。 耳が聞こえない。人とうまく関われない。 いろいろな原因でコミュニケーションが難しくなることがあります。 言語聴覚士は、コミュニケーションの障害に専門的にかかわります。

【飲む/食べること】食べることは、生きること、楽しむこと、幸せを感じること。 食べ物を認識し、口に入れ、噛んで飲み込む。 それは、頭や喉、口などの巧みな機能と働きによって行われています。 言語聴覚士は、病気や加齢などでうまく飲み込めない、食べられない「摂食嚥下障害」のリハビリテーションを行います。

コミュニケーションってなんだっけ?

身振りや手振り、表情、そして、ことば。人は、いろいろな方法で何かを伝え合っています。
「コミュニケーション」とは、そうした方法でさまざまな情報を伝え合うことを言います。
ことばは頭の中に蓄えられており、話し手は伝えたいことを頭で単語や文にし、喉や口で音声を作って発します。相手はそれを耳で聞き、頭で意味を理解し、そしてまた伝えたいことがうまれる―。誰かが何かを伝えて、誰かがそれを受け取る。スピーチチェーン(ことばの鎖)と呼ばれるこの連鎖が「会話」ですが、この鎖のどこが途切れても話して伝えあうことはできません。
気持ちや考え、意思、出来事、伝えたいことはたくさんありますね。「分け合う」、「共有する」というのが「コミュニケーション」の語源ですが、人はもともと、そうしたいという感情をもつものなのかもしれません。

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ご飯を食べるのはなぜ?

骨や筋肉、血液など私たちの体はすべて栄養を摂取することで成り立っています。そして、その体を動かしたり、内臓や脳を働かせたりするためにはエネルギーが必要です。その栄養やエネルギーを摂るために私たちは食事をします。
食べ物を食べ物と認識し、口に入れて咀嚼し、飲み込む。毎日毎日、朝、昼、夜…。生まれたその時からずっと、食べたり飲んだり、その営みは続きます。しかし、「食べる」ことは生命維持だけではなく、いろいろな広がりがある行為です。おいしいものを味わっておいしいと感じること、一緒に食べて楽しいと感じること、食べ物を得てありがたいと思うこと、おいしいものを見つけてうれしいと感じること、楽しみや喜び、感謝がそこにはあります。食べることは、気持ちを満たすことでもあるのです。

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わたしたち、言語聴覚士(ST)とは?

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言語聴覚士(Speech-Language-Hearing Therapist:ST)は、医療従事者の一員であり、理学療法士、作業療法士とともに、リハビリテーション専門職の一つです。
理学療法士及び作業療法士法は1965(昭和40)年に制定されましたが、これに遅れること約30年の1997年に言語聴覚士法が成立し、1999年に第1回国家試験が行われ、言語聴覚士が誕生しました。
言語聴覚士法には、「言語聴覚士とは、音声機能、言語機能又は聴覚に障害のある者についてその機能の維持向上を図るため、言語訓練その他の訓練、これに必要な検査及び助言、指導その他の援助を行うことを業とする者をいう」と定義されています。さらに同法では「嚥下訓練、人工内耳の調整その他厚生労働省令で定める行為」を診療の補助行為として認めています。
言語聴覚士が専門的に対応する障害は、失語症、高次脳機能障害、言語発達障害、聴覚障害、音声障害、構音障害、摂食嚥下障害など多種多様であり、これらの障害に対して、評価・訓練・指導・援助を行っていきます。
言語聴覚士には、幅広い教養と専門的な知識・技術に加え、科学的思考力、コミュニケーション力、問題解決力、専門職としての資質向上のための自己研鑽力、人との良好な関係を築ける連携力、医療職としての倫理観などが求められます。
言語聴覚障害には「障害が外からはみえにくい」、「自分の障害を言葉に出して説明できないために周囲から誤解を受けやすい」という特徴があります。言語聴覚障害がある人々に対し、機能の最大限の回復をはかるとともに、行動の変容、代償、補償を行い、生活の質の向上をはかり、自立と社会参加を支援することが言語聴覚士の社会的責任です。

リハビリテーションって?

リハビリテーションの語源は、re(再び)+habilis(適した)+ation(にすること)。もう一度その人にとってふさわしく望ましい状態にすることです。それは、失った機能を訓練で回復させることだけではありません。その人がその人らしく生き、「生活の質、人生の質(quality of life = QOL)」を上げていけるよう働きかけること、そのすべてがリハビリテーションです。理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)がそれぞれの分野で専門性を発揮しています。

  • 【PT(Physical Therapist)】[理学療法士]ケガや病気で失われた身体機能を維持・回復し自立した生活を助ける
  • 【OT(Occupational Therapist)】[作業療法士]いきいきとした暮らしができるよう、障害を持つ人の生活をデザインする
  • 【ST(Speech Therapist)】[言語聴覚士]話す、聞く、食べるに障害をもった方を援助する

Re(再び) + Habilis(適した/ふさわしい) + Ation(にすること)=Rehabilitation(リハビリテーション)

POINT リハビリテーションの目的は、その人らしい豊かな人生を送れるようにすることです。たとえ障害があっても、残された能力を最大限活かし、その時点を出発点として、新たな視点、新たな能力を得ながら「適した状態になること(habilitation)」が重要です。医学的なリハビリテーションだけではなく、職業(就労)や教育、社会へむけたリハビリテーションなど広い視点からその実現に取り組むことが必要です。

ますます広がる活躍の場

言語聴覚障害の多様性を反映して、また、言語聴覚障害が生じる年齢層が小児から高齢者まで幅広いことから、言語聴覚士が働く場も、病院やリハビリテーションセンターなどの医療施設、発達支援センター、療育施設、通園施設のような小児施設、介護老人保健施設、訪問リハビリテーションなどの介護保険施設、特別支援学校・教室とさまざまな分野にわたっています。

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    医療機関

    リハビリテーション専門病院 総合病院 大学病院 一般病院 一般診療所

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    保健機関

    保健所 保健センター

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    教育機関

    ことばの教室 難聴学校 養護学校 聾学校

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    福祉機関

    【小児対象】肢体不自由児施設、児童相談所、重症心身障害児施設、精神薄弱児施設【成人対象】 介護老人保険施設、老人福祉施設

POINT 言語聴覚療法は、対象とする年齢層や領域が広いことに加え、高齢化社会を迎えた今、そのニーズは医療から福祉へと広がっています。今後、更に進む高齢化社会の中で、リハビリテーションが果たす役割は大きく、地域や在宅などさまざまな場所での活躍が期待されています。また、小児領域では保育所や学校などの教育現場で言語聴覚療法の充実が望まれており、医療、福祉、教育それぞれの現場で言語聴覚士が求められています。
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