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ST MAGAZINE - 言語聴覚士の裾野の広がり -

[介護老人保健施設] 残っている機能を最大限に引き出して、生活の質を向上させたい。

清水 明美(しみず・あけみ)さん

介護老人保健施設 鴻池荘 言語聴覚士

平成18年、大阪リハビリテーション専門学校、言語聴覚学科卒業。同年、医療法人 鴻池会秋律鴻池病院入職。平成21年、同法人 介護老人保健施設鴻池荘へ配属。※取材当時

自立・復帰を支援

老健(介護老健保健施設)は、介護を必要とする高齢者の自立を支援し、家庭への復帰を目指す施設です。大きくは、退院してから在宅生活に向けて取り組む入所部門と、在宅生活の継続を支援する通所部門に分けられます。いずれも利用者おひとりの課題を捉え、目標に向かって他職種が連携しながらアプローチを行います。また、様々な行事が行われることも特徴で、私が勤める施設でも、夏祭りや忘年会、柿の葉すしや茶粥(奈良の郷土料理です!)作りなどが催されています。

STだからできること

老健でのリハビリは、いわゆる維持期への介入も多く、身体機能の向上は難しいとされますが、残っている機能を生かし、周囲の環境を整えることでより良い生活を築くことができると考えられます。老健で働くSTはまだまだ少ないですが、STだからこそできることは多いと感じています。ある入所中の女性は、失語症があり、意思を伝えることが困難で、会話や笑顔もほとんどありませんでした。じっくり思いを引き出していくと、韓国ドラマが好きということがわかりました。そこで、ご本人の能力を生かした会話ノートを用い、 ご本人が望む時に韓国ドラマを観るというプランを生活に組み込んだところ、韓国ドラマを観ることが日課となり、またスタッフの話しかけに笑顔で応える姿がたびたび見られるようになりました。

チームで一丸となって

また高齢者施設である老健には、飲み込みが難しくなった方がたくさんおられます。食事へのアプローチは、STの専門 領域であるため、非常にやりがいを感じる一方、正直言いますと、対象の方が多く「猫 の手も借りたい」状態です。しかし、各専門職がチームとなり協力しながら、いつまでもおいしく食べたいという希望に添えるよう取り組んでいます。

微力ながらもコツコツと

在宅で生活されていても、障害があるがゆえ、社会参加の機会をなくしてしまう方は少なくありません。現在、通所部門ではある重度失語症の方に買い物支援を行っています。もともと外交的な性格の方でしたが、コミュニケーションの取りにくさから諦めの気持ちを持っておられました。訓練を行い、少しずつ達成していく中で生き生きとした表情を見せてくださっています。私ができることはほんの少しですが、達成できた喜びを共に味合わせてもらっています。

これからも利用者様の笑顔を励みに、STとしての知識や技術、さらには人間力を磨き、その人らしい生活・人生を送っていただくお手伝いができればと思います。


STをもっと知りたい方は冊子でも

「言語聴覚士という選択」第2版(製作:大坂保健医療大学 言語聴覚専攻科)
この記事の引用元にもなっているこの冊子は、言語聴覚士という職業を知っていただくために作られました。言語聴覚士という選択。その先に何が見えるのか、ぜひご覧ください。ダウンロードはこちら(PDF)から。

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