キャンパスライフ
本学に寄せられる様々な質問をまとめてみました。
言語聴覚士に関すること、資格習得に関すること、本学へ入学に関することをピックアップしています。
医療機関で働いているという点は医師や看護師と同じですが、役割が異なります。言語聴覚士は、ことばや聞こえ、飲み込みに関するリハビリテーションの専門職です。医師や看護師、その他のリハビリテーションスタッフなどと一緒に患者様の治療や訓練にあたります。また、言語聴覚士は、医療機関だけではなく、福祉や教育の分野でも活躍しています。
人と接することが好きで、いろいろな立場の人を思い遣れる人、また、向上心があって目標に向かって頑張れる人が向いていると思います。
総合病院や大学病院、リハビリテーションの専門病院など医療機関で働く言語聴覚士が最も多いですが、その他にも、福祉施設や教育機関、補聴器などの会社でも働いています。さらに、訪問リハビリテーションなど在宅や地域で活躍する場所も増えています。
夜勤はありません。稀に朝食や夕食時に摂食嚥下訓練ができるよう勤務がシフト制の病院がありますが、殆どが朝から夕方の勤務時間です。
男性と女性で特に業務内容が変わる訳ではありません。担当となった患者様の評価や訓練のほか、ST業務に関する事務作業などを同じように行っています。
大学や大学病院など先端的な研究をする研究機関もありますが、むしろ日々の臨床で出会う患者様を通して研究活動をしたり、関心のある研究テーマでデータ収集を行って研究したりすることが多いです。毎年、多くの学会で研究成果の発表が行われ、学術誌で論文が掲載されます。こういった研究活動は、より良い臨床のために必要で、職能団体からも奨励されています。日本言語聴覚士協会や地域の言語聴覚士会では、主に新人言語聴覚士を対象に「研究法」の講座が毎年開かれています。
毎年1回、2月中旬に行われます。開催地は、北海道、東京都、愛知県、大阪府、広島県、福岡県の6ヶ所です。受験手数料は34,000円、試験は午前の2時間半で100問、午後の2時間半で100問を解き、合計で120点以上が合格基準となっています。
試験はマークシート方式で、全て5肢択一問題です。実技試験は行われておらず、マークシートの筆記試験のみです。
既卒者と新卒者をあわせた全体の合格率は、直近の過去5回(2015年度~2019年度)を平均すると71.4%とやや低めですが、新卒者のみの合格率は同期間で79.4%~91.3%です。つまり、初めて受験する学生の約8割以上の方が合格しています。
夜間の3年制という養成校もあります。ただし、言語聴覚士になるためには、必ず480時間(12週間)以上の臨床実習を行わなければならないことが言語聴覚士学校養成所指定規則で定められており、在学期間中、昼間の勤務を絶え間なく続けることはできません。
4年制大学の卒業生を対象とする2年課程の大学専攻科や専門学校に進むのが一般的です。
養成校で過ごす期間は、言語聴覚士に必要な知識や技術、考え方を身につける大切な時間です。各学校の特性や授業内容などをよく検討して選択することをお勧めします。
言語聴覚士の養成はいろいろな課程があります。現在高校生であれば、言語聴覚士の養成機関となっている4年制大学や専門学校に進む道があります。また、ほかの大学で興味のある学部があれば、そこで4年間勉強した後、言語聴覚士を養成している2年課程の大学専攻科や専門学校などに進む道もあります。
本学の学費は、入学金と学納金(授業料、施設設備費)で構成され、学納金は6期に分けて納めていただきます。 2年間の総額は約342万円(2021年度見込額)で、その他には教科書代や学生自治会費などが発生してきます。実習にかかる費用は 授業料に含まれております。(交通費を除く)
また、本学の言語聴覚専攻科は「専門実践教育訓練指定講座」に指定されており、社会人または社会人経験のある方は、最大2年間で112万円が支給されます。さらに、一定の条件を満たす場合には、「教育訓練支援給付金」が支給されます。 ※詳しくはハローワークでご確認ください。
4年制大学の卒業生を対象としている大学専攻科や専門学校では、社会人経験をもつ学生もたくさん勉強しています。社会人経験や子育て経験、介護経験を通して言語聴覚士への志望が高まり、入学する学生が多いようです。OHSUでは、約4割が30歳代以上の学生です。(2019年度入学生)
子育て中の方も言語聴覚士をめざして勉強しています。OHSUでは、約1割の男子学生、女子学生が子育てをしながら励んでいます。(2019年度入学生)授業への出席、勉強時間の確保に家庭でいろいろな工夫をしながらがんばっています。
4年制大学の卒業生を対象としている大学専攻科や専門学校では、いろいろな年齢層の方が勉強しています。OHSUでは、25%ほどの学生が30歳代、15%ほどの学生が40歳代です。(2019年度入学生)年齢にかかわらず、クラスで交流を深めながら助け合って勉強しています。
OHSUは、日曜日は休校日です。ハッピーマンデー(月曜日の祝日)は授業があります。そのほかにも授業がある祝日が少しありますが、ゴールデンウィークは約1週間お休みがあります。年末年始、お盆の前後、天神祭の日もお休みです。年間のスケジュールは4月に出される年間スケジュールで確認することができます。
OHSUの講義は、1コマ90分、1限は9時から、5限の終了は17時50分です。時間割は週ごと、月ごとに異なります。前月に翌月分1か月の時間割が配布されます。土曜日も授業があることが多いです。
OHSUでは「あくまで2年間で言語聴覚士になること」に集中することをおすすめしています。毎日の授業の復習も必要ですし、グループでの自主的な話し合いもあります。また、放課後、クラスメート同士で検査の練習をしている光景もよく見かけます。
OHSUでは、複数の科目の中で大事なことは繰り返し学べるようにカリキュラムを工夫しています。また、授業後も学生の質問に丁寧に答えてくださる講師が多く、学生同士、得手不得手を補う雰囲気があるのも特徴です。そのほか、非常勤講師や専任教員による学習支援(グループ学習)で、基礎知識を補う時間も設けています。
OHSUでは、臨床実習先はすべて学校が手配します。事前面談で学生の希望も聞き、全体のバランスを考えて専攻科教員が総合的に検討して臨床実習先を配分しています。
臨床実習が遠方になった場合は、レオパレス等の宿舎から臨床実習先へ通います。OHSUでは、宿舎の手配は学校が行い、宿舎を借りる費用も学校が負担します。臨床実習地までの往復交通費、実習施設と宿舎の往復交通費、生活費は自己負担です。
試験科目は、国語総合、小論文と面接です。国語総合と小論文は両方受験していただきますが、いずれか高得点の科目と面接の合計得点で合否が判定されます。小論文は一般的な小論文の書き方に気を付けておけば良いでしょう。面接も一般的な対策で十分です。国語総合と小論文は過去問題が公開されています。 ※国語総合(古文・漢文を除く)、マークシート方式
現在言語聴覚士は非常に不足しており、病院や施設は言語聴覚士を確保できない状態になっています。
OHSUに届いたH26年度言語聴覚士求人数は506施設1071名で、学生数の26.8倍でした。
以前は、病院や施設に1人しか言語聴覚士がいない場合も多くありましたが、現在は殆どが複数で働いています。OHSUの場合、2020年4月現在654人(前身となる大阪リハビリテーション専門学校含む)の卒業生を輩出しており、多くの病院、施設で働いています。その分、就職先に先輩が居合わせる可能性が高いと言えるでしょう。また、病院や施設が求人活動をする場合、職員の出身校に求人票を出したり、卒業生が母校に求人依頼をしたりすることも多く、同じ養成校の先輩と後輩が一緒に働くケースも多くみられます。
2019年度にOHSUに届いた言語聴覚士の求人数は593施設1533名でした。大きな病院だけでなく、クリニックや小規模・中規模の病院、地域での訪問リハビリテーションなど、さまざまな病院や施設、事業所などから求人がありました。
成人領域より求人件数は少ないですが、小児領域の求人も毎年あります。ただし、数が少ない分、就職する地域は広範囲を視野に入れて考えておく方がよいでしょう。