Q.入学前に臨床実習があることを知っていましたか?
一同 : はい。
Q.臨床実習に対してはどう思っていましたか?
坂田 : 実際に経験するまではよく分からなかったですね。
中田 : 他の医療職の知り合いから実習はとてもきついと聞いていたので、少し心配でした。でも経験してみると思っていたような大変さではなかったです。精神的には全然辛くなくて、もちろん、体力的にはある程度大変だったんですが。
Q.本学のカリキュラムの特長として、早い段階(1年生の夏)に一週間の見学実習がありますが、いかがでしたか?
古家 : まだ臨床現場について何もわからないあの段階で、いち早く現場を知ることが出来るのは、その後の学習と結びつけられてとてもいいと思いました。
坂田 : 私は人の役に立つ仕事がしたいと思って入学したんですが、実際に医療の現場を体験して、その責任の重さについても深く考えるきっかけになりました。
中田 : 前職(医療事務)の経験から、病院の雰囲気は理解していましたが、実際に患者様と触れ合えたことで、改めていい仕事だなと思いました。
Q. では続く評価実習(1年生の冬に5週間)はいかがでしたか?
中田 : 実習が3つの期間(見学実習、評価実習、総合実習:2年生の夏から秋に8週間)に分かれて設定されていてよかったなと思います。見学実習から戻って勉強しなければいけないことや反省点が明確になって、それを次の評価実習に生かすことが出来るので。
坂田 : もともと成人領域を希望していたこともあり、小児分野の授業に苦手意識があったんですが、評価実習で小児の患者様を担当させていただき、初めて学んだことと実体験が結びついたのがよかったです。その後の授業や国家資格受験のための勉強でも苦手意識がなくなりました。
Q.実習を経ることで1年生の後期に行われる検査演習などにも身が入りますよね。
中田 : 見学実習で現場を見られたおかげで、検査の意義が分かり、面白く感じるようになりました。
Q.最後の総合実習(2年生の夏に8週間)はいかがでしたか。
古家 : 評価実習の時とは全く形態の異なる施設でお世話になったので、いろいろな患者様と関わらせていただきとても勉強になりました。
中田 : 実は実習に行く前、来年の4月には実際に現場に出て働く、ということにかなり不安を感じていたんです。こんな状態で本当に現場に出られるのかなって。でも、実習期間を通して、実習指導の先生方が臨床における一連の流れや評価や訓練の方法を何度も分かるまで説明してくださり、そのおかげで不安は徐々に小さくなったように感じます。今は不安がなくなったわけではないですが、臨床に出るための土台は作れたかな、と思っています。
坂田 : 実習指導の先生から、学生さんは実習でしっかり患者様と関われるように早く帰ってしっかり休むこと、と言っていただけて。おかげで体力面での不安もかなり軽減されました。あとは、座学で学んだことの答え合わせができるというか。複雑な症状の出ている患者様に対してどのように考察を重ねればいいのか、しっかり考える機会をいただきました。
Q.実習期間中、ほかの学校に通う実習生さんはいましたか?
古家 : はい。この実習が終わったらまたすぐに次の実習があると聞いて驚きました。
中田 : 間隔があいている方が、実習をじっくり振り返ることが出来ますよね。
Q.本学の卒業生ということで何か言われたことはありますか?
坂田 : やはり、国家試験合格率100%が続いていることですかね。『あの、100%の?』と言われました(笑)。あとは、すごい先生方にご指導いただいていたんだな、と。
古家 : 学会などでよくお見掛けする有名な先生方に教わっていたんだな、と卒業してから実感しました。
Q.最後に、実習で忘れられないエピソードをお願いします。
中田 : とにかく指導してくださった先生がかっこよかった!これからずっと目標にしていきたいと思えるような先生に出会えました。自分のことをだめだな、って思ったときには先生ならどうするかを考えたいと思います。
古家 : 実習期間中に嚥下障害にフォーカスしたテレビ番組の撮影があり、その時指導してくださっていた先生がずっと取材されていて、かっこいいなと思いました。STという職業が注目されているのもうれしかったです。
坂田 : 私は、実習最終日に先生から『経験不足は経験を積むことでしか補えないのだから、今その時にできることをしっかり頑張ればいいんだよ』と言っていただけたことが忘れられません。
インタビュアー : 皆さんそれぞれがとても貴重な経験をされていて、臨床実習の重要性を改めて感じることが出来ました。お話を聞かせてくださりありがとうございました。