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教育情報

教育支援員

障がいをお持ちの方にご協力いただき、言語聴覚士としての姿勢を学ぶ貴重な時間があります。

PICK UP

障がいをお持ちの方やご家族に
ご協力いただき、
臨床力・実践力を養う学内演習を実施。
教育の視点を持った熱意ある「患者様」が何度も学校に来てくださいます。

言語聴覚士を目指す学生の成長のためにと教育的な視点を持って『当事者としての生の声』を投げかけてくださる「教育支援員」が約20名在籍(2019年現在)。中には10年以上にわたって学生と関わってくださる方もいます。この、教育的視点をもった関わり、という点が臨床実習との最も大きな違いです。学生はこれら教育支援員の方々と繰り返し接する中で、より深い気づきや学びを得ることが出来ます。

教育支援制度の3つのポイント 教育支援制度の3つのポイント

教育支援員の人生に触れ、
言語聴覚士として関わる
意義や姿勢を考えます。

POINT1

患者様との寄り添い方を知る機会

日頃踏み込んで聞く機会の少ない当事者(教育支援員)の方々のこれまでの人生や、障害を乗り越える過程での気持ちの変化、家族や周りの人々への想いなどを知ることで『寄り添う』とはどういうことなのかを考えます。
教育支援員の三谷さん

たとえば、失語症により「きょっとん」としか声を発することができない患者様でも、その表情やジェスチャーは実に豊かで家族の方は何を伝えたいのかがわかっていらっしゃいます。1年次の対話会では知識や技術のない早い段階で患者様と接することで、質問の投げかけ方などに言語聴覚士の技術が必要なことを実感します。そして、「言語聴覚士」という職業の意義を確認すると同時に、お互いに不自由さを乗り越えて「伝えよう」とする熱意にあふれた真剣勝負の時間を共有します。

ST MAGAZINE:
失語症である私が
教育支援員として教育に協力する理由

教育的視点をお持ちの
「教育支援員」だから可能な
ビデオ撮影

POINT1

長年にわたる信頼関係の証です

症状を観察し、正しく理解することは臨床の基本です。講義内での教育支援員の方との関わりは、全てビデオに記録させていただきます。この録画を何度も見返すことで、より正確に症状を診る力を養うことができます。また、声掛けのタイミングや表情などコミュニケーションに重要な視点も学ぶことができます。通常、臨床の現場では難しいビデオ撮影の承諾を得られるのは、教育支援員の方との長年にわたる信頼関係があるからこそ。「学生によりよい学びを」という共通の思いが他では得難い学びの機会を実現しています。

障害をお持ちの方の
社会参加の場として

POINT1

OHSUならではの社会参加の仕組み

「学生により良い学びを」という思いで構築した教育システムは、学習の機会の提供にとどまらず、教育支援員の方が社会に参加し貢献される機会としても活かされています。

教育支援員制度の
社会的な意義について

学生さんとの対話会は、失語症の方にとって、自分以外の失語症の方々を知ることが出来る、そして言語聴覚士以外の人たちとコミュニケーションを取る体験が出来るメリットがあります。いつも自分の趣味などを記した資料を広げながら皆さん生き生きと語っておられます。ある時ふとコミュニケーションの主導権を失語症の方々が握っていることに気付きました。病院の訓練では、言語聴覚士がサポートしながら誘導していたかも知れません。しかし学校では、手探りの学生さんたちを、失語症の方々が引っ張ってコミュニケーションを展開していたのです。学生さん達の熱意も後押しとなって、病院では見ることの出来ない失語症の方々の力を垣間見た一瞬でした。
ある意味、失語症でなければ対話会に協力することは出来ません。そしていずれ発症間もない失語症の方々と出会い訓練を担っていく学生さん達にとって、目指すべきベテランの失語症の方々を知ることが出来る貴重な場です。対話会はそんな素晴らしい機会であると改めて感じ入りました。失語症の方達の社会貢献と、言語聴覚士を目指す学生さん達を育てる、何にも勝る素晴らしい授業だと私は思います。

医療法人協和会 千里中央病院 言語療法科
橋谷玲子
医療法人協和会 千里中央病院
言語療法科 橋谷玲子

Special Contents

教育支援員のご紹介

教育支援員をみなさまを『ST MAGAZINE』にてご紹介しております。

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チーム医療とは、医療環境で互いに対等に連携して治療やケアに当たることで患者中心の医療を
実現しようというものである。2010年の厚生労働省による「チーム医療の推進に関する検討会」以降、
コ・メディカルの活用を促進するような仕組みも作られている。