喚語困難 …
言いたいことばが出てこない
語性錯語 …
「眼鏡」を「時計」などと言い誤る
聴覚的理解障害 …
聴いて理解することが難しい
音韻性錯語 …
「メガネ」を「メガデ」などと言い誤る
ことばは人と人をつなぐ大切なツールです。今まで自由に使っていたことばがうまく使えなくなった時のもどかしさや喪失感はとてつもなく大きいはずです。私たちがコミュニケーションを工夫することで、失語症の方は意思疎通しやすくなります。ぜひ参考にして実践してください。
短く簡潔に話しかけてください。
失語症の方はことばが出てくるまで時間がかかります。少し待ってください。
言いたいことばと異なることばが出てしまうこと(錯語)があります。肝心なことがらは、文字に書いて見てもらい、確認しましょう。
伝えたいことを漢字の単語で書いて、それを見せながら話してください。多くの場合、仮名より漢字の方が理解しやすいです。
失語症の原因となる脳卒中は突然起こることが多いですが、事前に兆候がある場合もあります。左右どちらかの手足、あるいは顔の片側の急な麻痺・しびれ、吐き気を伴う突然の強い頭痛、ろれつが回らない、ものが二重に見える、視野が半分欠ける、会話がかみ合わない、ことばが出てこない、呼びかけても右側あるいは左側ばかり見るなどの症状が急に現れた時は、すぐに脳神経外科や神経内科で診察を受けましょう。自覚症状が一時的なものであっても、深刻な脳梗塞の前触れであることがあります。また、脳梗塞では、血管につまった血の塊を溶かす治療ができることがありますが、発症後4時間半までに治療を開始できなければいけません。症状が現れた場合は、迷わず早く受診しましょう。